古くなったファイルサーバーの入れ替えや、在宅勤務への対応をきっかけに、クラウドへの移行を考える事務所が増えています。ただ、「とりあえずAWSに載せる」だけでは、費用や安全面で後から困ることがあります。移行の前に、次の3つを決めておくことをおすすめします。
1. 何を、誰が見られるようにするか
依頼者の情報を含むデータは、全員が見られる必要はありません。担当者ごと、案件ごとに閲覧できる範囲を先に決めておくと、権限の設計がぶれません。あわせて、退職や担当替えのときに権限をどう外すかも決めておきます。
2. 壊れたとき、消えたときにどう戻すか
クラウドに置いたからといって、データが自動で守られるわけではありません。誤って消した場合や、ファイルが書き換えられた場合に、どの時点まで戻せればよいかを決めます。
- バックアップの頻度と保管期間
- 復旧の手順を、誰が実行するか
- 復旧の訓練を、年に一度でも行うか
3. 毎月いくらまでなら許容できるか
クラウドの費用は、使った量に応じて毎月かかります。事前に上限の目安を決め、利用額が超えそうなときに知らせる仕組みを入れておくと安心です。
順番は「設計」から
これらを決めてから環境を作ると、アクセス制御、暗号化、バックアップの設定も迷わず進められます。AWSに詳しくなくても構いません。目的や費用、運用の負担を踏まえて、選択肢をご説明します。